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ヨーロッパにおける通常戦力を定める条約加盟国の緊急会議が１２日、ウィーンで始まりましたが、ロシアが条約の履行凍結をちらつかせるなど、ミサイル防衛計画をめぐってアメリカとロシアの駆け引きは激しさを増しています。
この問題は、かつての共産圏であるチェコとポーランドで、アメリカが配備を進めているミサイル防衛計画に対して、ロシア側が激しく反発しているものです。
対抗策に出たロシアは、ヨーロッパでの戦闘機や戦車など通常兵器の規模や配備を定めた国際条約の履行を、一時的に凍結する考えを表明しています。
１２日からウィーンで始まった加盟国による緊急会議では、ロシアが西側諸国に条約の即時批准と義務の履行を迫る構えで、受け入れられない場合は、正式に条約の履行停止に踏み切る考えをちらつかせています。
「（条約によって）ロシア領土内での部隊の移動すら制限されるのは、不公平なことだと考えます」（ロシア外務省、アントノフ軍縮担当官）
東欧でのミサイル防衛計画に端を発したアメリカ、ロシアの激しい対立は、２国間の亀裂にとどまらず、冷戦後、保たれてきたヨーロッパ全体の軍事バランスをも揺るがそうとしています。（13日08:17）
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